『必殺仕事人』シリーズの撮影中、中村主水を演じるベテラン俳優・藤田まこと（藤田まこと／本人役）は、足を滑らせ屋根から転落してしまう。気を失った藤田が目覚めると、そこは『必殺』の世界だった。藤田は、現実世界の役者そっくりのキャラクターたちに混乱しながらも、主水として事件解決に乗り出していく。

長期シリーズには付き物のマンネリ化を、撮影の舞台裏から物語が始まるという異色の構成で鮮やかに打ち破った本作。現実と夢が交錯し、主人公のみならず視聴者も藤田が見ている夢の世界で繰り広げられる物語に飲み込まれていく。セルフパロディが散りばめられた遊び心ある脚本と時代劇としてのシリアスな魅力で、シリーズの中でも特にファンの記憶に残る一作となっている。

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昼行灯な同心・中村主水（藤田まこと）は、仕事の合間に競馬で一攫千金を狙うことに夢中になっていた。そんな主水が競馬で大穴を狙う一方で、江戸の町に謎の悪僧・清海僧正（綿引勝彦）率いる「三日殺し軍団」が現れる。非道な手段で金を稼ぐ悪徳組織に、主水ら仕事人が立ち上がる。

本作では、おなじみの仕事人チームに、劇場版に出演する助っ人仕事人・蝶々の朝吉（片岡孝夫※現・片岡仁左衛門）が加わる。未知の技を操る敵に仕事人が挑む勧善懲悪の物語に、主水の競馬エピソードなどの親しみやすい要素を交え、その絶妙なバランスで、シリーズの幅広い魅力を再確認させた一作。

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表家業である江戸町奉行所の同心として、大奥年寄・春日野局（小川真由美）の護衛を任された中村主水（藤田まこと）。上野東照宮を訪れていた春日野局を襲った甲賀組忍者の一人を斬り伏せるが、その人物は「裏切られた」と漏らし、さらに「家の者に逃げるよう伝えて欲しい」と主水に頼んで息絶える。何かの事情を察した主水だったが、その後、たちどころに大奥に渦巻く陰謀に巻き込まれて…。

昭和最後の『必殺』作品となったスペシャル第12弾。昭和天皇の崩御など当時の社会的状況の影響を受けつつ製作された。シリーズの伝統である「勧善懲悪」を踏襲しつつも、大奥という舞台設定と政治的陰謀が絡むストーリーにより、「市井の弱者を助けるダークヒーロー」という従来の仕事人のイメージとは一味違った魅力を楽しめる。

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舞台は幕末期の日本。日米対抗ベースボール大会の日本代表監督に任命された中村主水（藤田まこと）は参加メンバーを募る。しかし、結成されたチームの一員には、試合中の事故に見せかけてアメリカ総領事ハリス（大月ウルフ）の暗殺を目論む仕事人がいて…。大会当日、突如発生した爆発によって暗殺計画は失敗に終わり、それどころか、逆に次々と仕事人たちが襲われる事態へと発展する。

本作の最大の魅力は、幕末という激動の時代設定を見事に活かした壮大なストーリー。ジョン万次郎や勝麟太郎（勝海舟）、井伊直弼など誰もが教科書で目にしたことのある人物が登場し、やがて日本の歴史を揺るがしたあの大事件へとつながっていく。虚実を大胆に融合させたストーリー展開は必見。

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御所の改修工事のため京都所司代へ出張した中村主水（藤田まこと）は、なぜか公家・姉小路高麿（松山英太郎）に気に入られてしまい、彼の屋敷勤めを命じられる。やがて主水は、別件で京都を訪れていた加代（鮎川いずみ）と鍛冶屋の政（村上弘明）らとともに、御所改修工事の利権を巡る争いに巻き込まれていく。

京都を舞台に、やっていること自体は仕事人と似ていながらも行動理念や目的の異なる組織「闇討人」との対立を描いた作品。そんな本作のもう一つのテーマが、村上弘明演じる鍛冶屋の政の恋模様。好いた人は敵か、味方か。政の決断を丁寧に描いたラストは、シリーズを通した名シーンとなっている。〝政推し〟には絶対に見て欲しい作品だ。

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政治的な混乱が続く江戸幕府の影で、権力を維持しようと策略を巡らす高官たちに依頼を受けた仕事人たちが暗躍していた。そんななか、初恋のマドンナ・佐和（池内淳子）と再会を果たした仕事人・中村主水（藤田まこと）。佐和が息子夫婦と穏やかに暮らしていることを知った主水だったが、やがて彼らは大老職をめぐる権力抗争に巻き込まれていく。

自民党が日本社会党に大敗を喫した参議院選挙の「マドンナ旋風」や、竹藪から計2億円を超える大金が発見された事件など、製作された1989年の時事ネタが色濃く見られる本作。さらに、主水の過去の恋愛事情が明かされるなど、キャラクターたちの情緒と人間関係が丁寧に描かれる。

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結婚記念日の朝、バーの経営者ニック・ダン(ベン・アフレック)の妻であるエイミー(ロザムンド・パイク)が突然失踪した。警察やメディアに容疑者として疑われ、世間から批判を浴びることとなったニックは、次々と出てくる証拠に徐々に追い詰められていく。なぜ彼女は失踪したのか？ 理想の夫婦といわれた二人の真実が明らかになる――。

ギリアン・フリンによる同名ベストセラー小説を原作としたアメリカ発のミステリー。サイコサスペンスやホラーを得意とするデヴィッド・フィンチャー監督の緻密に計算された演出により、映画全体が緊張感を保ちながら視聴者を引き込んでいく。結婚生活の暗部やメディアがもたらす歪みを鋭く描き出した一作。

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新宿の高層ビル街で突如発生したサラリーマンの急死事件。現場には、天河神社のお守りが残されていた――。一方、ルポライターの浅見光彦（榎木孝明）は、仕事で天川村に向かう道中の林道で出会った老人・高崎義則（神山繁）殺害の容疑者となってしまう。なんとか釈放された浅見だったが、サラリーマンと老人の死の関連に気が付き、事件の真相へと近づいていく。

人気ミステリー作家・内田康夫の同名推理小説を原作に、『犬神家の一族』で知られる市川崑がメガホンをとった本作。浅見光彦シリーズ唯一の映画作品で、石坂浩二主演の映画版『金田一耕助』シリーズを彷彿とさせる陰鬱とした雰囲気がたまらない。

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