毒の平に振り下ろされた鬼の剣 愛を失った女の恨みが殺意に変わる長野県の建設・不動産業界に君臨する大物、武田建設会社社長・武田喜助の死体が、戸隠の毒の平(ぶすのだいら)で発見された。死後2~3日経過しており、死因は青酸性の毒物による中毒死で、別の場所で殺害されて運ばれたと推定された。現場に到着した県警警部「信濃のコロンボ」こと竹村岩男は、武田の秘書にパーティー会場での武田の様子を聞く。
男は誰を脅迫しようとしていたのか?書きかけの脅迫状の謎…今井陽子は、海外からの違法な持ち込みを取り締まる税関検査官として東京国際空港で働いている。ある日、手荷物検査のカウンターにやって来た東和第一商事に勤めるOL・岡まゆみの荷物を検査し、違法な持ち込みを摘発する。ところがその夜、まゆみは空港の駐車場で絞殺体となって発見された。陽子は後輩の池上明子とともに真相究明に乗り出すことに。
妻たちが人生の「道連れ」に選んだのは、夫ではなかった!!宮島澄子は、カルチャー教室で各務厚子と知り合う。20歳年上の厚子は、何くれとなく澄子のことを気遣ってくれる。そんなある日、厚子が一緒に信州旅行をしようと誘ってくれた。しかし、旅行から帰って、厚子はカルチャー教室に現れなかった。電話しても出ない。自宅を訪ねたらそこは空き地。お金も貸したのに、一体何が起こったのか。澄子は不安になるが…。
城下町会津若松に謎を追う!ワンマン社長刺殺!哀歌「アカシアの雨」に隠された涙の過去警察を定年退職し、今は嘱託勤務の小山田昭平は愕然とした。最近起きた社長殺しの容疑者が、小山田の一人娘の駆け落ち相手だったのだ。現役の頃とは違って捜査権もない小山田だったが、真実を求めて捜査を開始する…。
贋作事件と連続殺人の点と線! 娘を失った父の怒りと悲しみ! 完全犯罪トリックを崩せ!吉永誠一は神奈川県警捜査一課の刑事。横浜の雑木林で、死後半年経過した男性の白骨死体が発見された。警察は行方不明者の中で被害者と身体的特徴が似ている人物をリストアップし、捜査を開始する。吉永たちは鎌倉にある黒田邸を訪れる。主の黒田道弘は半年程前、稲村ヶ崎で海に転落したまま見つかっていなかった。黒田のかかりつけの歯科医を訪れると、歯の特徴が一致したため、白骨死体は黒田と判明する。
失踪7年の父の死と男女密室殺人!完璧アリバイの容疑者と刑事の対決が暴く父娘の哀しい過去神奈川県警捜査一課の吉永誠一は仕事一筋の熱血刑事。非番のある日、携帯電話で呼び出され殺人現場へと急行する。遺体は胸の前で両手を組み、その手にはノミが握られていた。司法解剖の結果、遺体は死後1週間が経過しており、凶器のノミで心臓を刺されてほぼ即死状態だった。殺された古川総次郎は、8日前に入院していた小田原の病院を抜け出し、捜索願が出されていた。古川は肺がんで余命わずかだったという。
愛欲か憎しみか…完全犯罪の崩壊現金輸送車が襲われた。被害額は1億970万円。車に乗っていた行員2人は銃撃され即死。車内からは赤く染められた毛髪が見つかった。刑事の吉永誠一と小沢は全行員のアリバイ調査を行う。やがて融資課長・川添に容疑が掛かるが、数日後、川添は自宅で死亡。川添の妻によると、最近川添に「ミムロ」という男から頻繁に電話が掛かっていたという。
いちばん大切な死体(ひと)~パパ生きて帰って!陶芸家失踪に妻VS愛人の争い 子煩悩刑事が暴く哀しい殺人トリックの謎陶芸家団体「晋陶会」の副理事を務める加川の妻・雅子が工房で倒れていた。現場にはガスが充満しており、睡眠薬も見つかったことから自殺未遂と思われた。刑事の吉永は雅子の妹である美和に話を聞く。雅子は夫の愛人問題で悩んでいたという。加川と愛人である敏子の間には、認知していない子供までいたらしい。やがて被害者の体内から睡眠薬とは別の薬も大量に検出され、他殺の疑いが強まった。
愛娘を殺したのは誰だ!?ストーカーに狙われた家族の悲劇!脅迫殺人誘拐懸命の犯罪トリック建設会社の開発部長・沢木昌哉の自宅に爆弾の入った小包が届く。差出人は偽名で、沢木の会社が進める事業に反対する者の犯行とみられた。沢木の自宅を訪れた神奈川県警捜査一課刑事・吉永誠一は、5年前に沢木の一人娘が自殺したことを知る。沢木が娘の自殺の原因を知ろうともしないことに疑問を感じた吉永は、当時の事件の背景を探り始める。
疑惑の「黒い白髪」をめぐる横浜不動産王一族・砒素毒殺事件!愛人正妻対決神奈川県警捜査一課刑事・吉永誠一は、ある日寺で喧嘩の仲裁に入る。そこでは「ハマの不動産王」と呼ばれた男の法要が行われていた。喧嘩の原因は故人の妻・久子が愛人・弥生を招いたからだという。そんな中、葬儀会社社長の永松晋が死体で発見される。被害者は鈍器で頭を殴られており、現場には血染めの百万円の札束が落ちていた…。