歌舞伎傑作選『義経千本桜 鳥居前』『与話情浮名横櫛』
若手の熱意溢れる『鳥居前』と、仁左玉コンビ珠玉の『与話情浮名横櫛』。華のある芝居をお楽しみください。『義経千本桜 鳥居前』
京都の伏見稲荷に兄の源頼朝から謀反の疑いをかけられた源義経が落ち延びてきた。愛妾・静御前が後を追ってきたが、義経は都で待つよう諭し初音の鼓を形見として預ける。泣きすがる静を梅の木に縛りつけ、義経一行はその場を後にする。そこへ大勢の軍兵を率いた鎌倉方の逸見の藤太がやってきて鼓と静を連れ去ろうとするが、忠信が駆けつけ救い出すのだった。
(2018年/平成30年1月・浅草公会堂)『与話情浮名横櫛』
江戸狂言らしい粋な風情のなかで男女の数奇な運命を退廃美豊かに描いた作品。
お富と与三郎は相愛の仲だったが、密会の現場をお富の旦那に見つかり、与三郎はからだに無数の傷を負わされた。それから三年…お富が住む「源氏店」で二人は思いがけず再会する。与三郎がその傷を見せながらお富に恨みを述べる「しがねぇ恋の情けが仇」に始まる名台詞が聞きどころ。
(2005年/平成17年4月・歌舞伎座)
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