歌舞伎傑作選「菅原伝授手習鑑 加茂堤」「菅原伝授手習鑑 寺子屋」
華やかな配役での発端「加茂堤」と、大顔合わせで見せる重厚な悲劇「寺子屋」をお送りします。「菅原伝授手習鑑 加茂堤」
菅原道真(劇中では菅丞相)の太宰府流罪を題材にした歌舞伎三大名作のひとつ「菅原伝授手習鑑」は菅原道真とその運命に翻弄された人々の物語。「加茂堤」は、禁断の恋からはじまる事件の発端を描く一幕。帝の弟・斎世親王は、舎人桜丸とその妻の計らいにより、菅丞相の養女・苅屋姫と牛車の中で密かに逢引をしていた。しかし菅丞相の政敵・藤原時平方に関係を怪しまれ…(平成27年3月・歌舞伎座)「菅原伝授手習鑑 寺子屋」
流罪となった菅丞相の嫡子菅秀才を巡り、武部源蔵と松王丸の忠義と悲劇が描かれたこの作品は、登場人物の微細な心理が随所に表現される。秀才の首を討つよう命じられた源蔵の苦悩に始まり、松王が寺子の顔を検分する「寺子改め」、最大の見せ場「首実検」、後半は松王丸が我が子の死を聞かされ、さらに弟・桜丸の死を思い大泣きに泣くところまで、緊迫した見せ場が続く。(平成22年4月・歌舞伎座)
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